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よって感染が少なくなることもあります。

それからバリアプリコーションというのは,カテーテルを挿入する時のバリア,たとえばCVラインを入れる時なら,医師は清潔なガウンを着てマスクをつけ,手を洗ってから手袋をする。それから末梢からカテーテルを入れる時には,滅菌手袋ではなくて清潔な手袋をする。このようなことが大切になります。

それから挿入部の選択です。たとえば末梢でも下肢よりも上肢に入れたほうがいいといったことを知っておいたほうがいいと思います。

皮膚の消毒の方法ですが,これもイソジンでしたからいいと挿入するのではなくて,きちんと乾いてから針を刺すといったことを実践していく必要があると思います。挿入中のケアは,感染があるかどうかを普通のケアの中できちんと観察することが大切だろうと思います。

ドレッシングの交換の時期。これもどういうドレッシングを使うかということも大切ですが,見えない場合なら,めくって観察したら,そのまま元へ戻すのではなくて,きちんと替えることが大切だと思います。透明なフィルムを使っているときに濡れてきているのに,このままで置くことも感染のもとをつくっているだろうと思います。ドレッシングの交換時期というのは,1984年のガイドラインでは3日ごとに取り替えるとなっていたのですが,少し変わりました。きちんと観察をする,ナースの観察力が問われているように思います。

ラインの交換時期。末梢だと3日以上だとサーベランスを通してどのくらいで感染率が高くなるか知られているわけですから,それを守っていく。カテーテルの交換の方法についても,CVラインにガイドワイヤーを使うとか使わないとかということ,どういう条件でガイドワイヤーを使うかということが決められていますので,それを守るべきでしょう。

 

 

 

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