日本財団 図書館


026-1.gif

看護婦さんが大多数でした。私の病院の看護部長が,看護婦がいなければ末期医療はできないのだからいいではないかと言いました。もっともなことですが,最近ようやく20%くらいまで医師の出席率が上がってきました。

国が主催する会ではありませんでしたが,同じ目的の講習会で医師の出席を促すのに成功したところが2か所あります。1つは福岡で,もう1つは仙台で,98%の出席者が医師でした。会のあと看護婦はケアがやりやすくなったといっています。全国的にこういう動きがみられるようになってから,日本の医療用のモルヒネの消費量は増加しました。過去14年の間に約50倍になりました。1979年は11kgでしたが,1996年には792kgとなりました(図7)。ふえてきているということは患者さんにとってよいことですが,単位人口当たりに直しますと日本の消費量は欧米の数分の1以下にすぎません。このことから日本ではまだまだ癌の痛みで

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION