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時のデータを見ながら健康相談にのったり,専門医の診察を受けたほうがいいと判断すれば,相談者の交通の便を考慮した上で,適切な開業医か,病院であればどこの病院のどの科が適当かということを紹介し,あわせて受診先にこれまでのデータを送付します。ここでは電話相談にはトレーニングされたベテランのナースが活躍していました。

このように従来の医療システムの枠を超えた新しい方法が,次々と効率のよい医療システムを開発しつつあるのです。

 

電話医学(Telephone Medicine)とは

みなさんは“電話医学”という言葉を聞いたことはありますか。この言葉はすでにアメリカ合衆国の専門家の間には,プライマリ・ヘルスケアを効率的に行う上で必要な医学の一つだといわれて使い始められていますし,イギリスでもそうです。また私の属する聖路加国際病院や財団法人ライフ・プランニング・センターでは,診察する時間の始まる前か,指定した一定の時間に患者さんからの相談や報告の電話を受けています。つまりこれはプライマリ・ヘルスケアを有効にするための一方法で,一口にいえば電話医学と名付けられるものです。これには相談や報告を受けるヘルスケア担当者(医師,ナース,その他)が,電話で受けたデータを上手に仕分け(triage)をし,対応を指示する。それが電話医学とも呼ばれるものです。

 

 

 

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