【発生予防=ハイリスクへの育児援助】
(1)高リスク児への周産期からの援助(Kempe)
1.新生児期の愛着形成の促進
2.退院2日目の電話訪問
3.受診頻度を多く指示する
4.母親へも多くの関心を払う
5.栄養について十分に指導する
6.「しつけ」について助言する
7.事故の予防について指導する
8.何時でも(夜間も)電話相談を受ける
9.保健婦の定期的家庭訪問を行う
10.母を誉める、決して叱らない
11.ライフラインを確保する
12.子が病気の時の濃厚援助
13.保育所の早期入所を勧める
14.母親の仕事復帰を早くする
15.確実な家族計画の実施
16.施設入所の利用を勧める
(2)看種職の虐待の予防のための家庭訪問援助(Olds)
方法:看護職が出生後2歳まで1/1-6週家庭訪問する
内容:
1.親行動の向上のために子どもに関する知識を増す
子の気質、泣く意味、身体的ケア方法、
体温の図り方、よくかかる病気の対応方法、
子の社会性・情緒・認識発達のニード、
乳児健診や予防接種の必要性、
2.私的なネットワークの強化
親しい友人や親族にきてもらう、親の友人を作る
3.公的ネットワークの強化
乳幼児健診の予約、病気の時に受診させる
受診の決定、機関の選択、医師への伝達項目
医師の指導の家庭での実践の介助、
その他の機関への紹介
精神衛生相談、経済援助、法的相談など
効果:虐待・事故・体罰の減少、発達の促進、
(3)乳幼児虐待のハイリスク要因(1990年大阪府調査の318人の背景要因から)