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ところで、この方式には、?秘密鍵で暗号化をし公開鍵で復号化をする方法と?公開鍵で暗号化をし秘密鍵で復号化をする方法とがある。

ディジタル署名の場合には、秘密鍵で暗号化をした情報の作成者を特定することができるので、前者の?の方法がとられている。

これに反し、インターネット上でのオンライン・ショッピングなどでは、物品購入者がクレジット会社に公開鍵を使って「クレジット番号」を暗号化して連絡する場合には、後者の?の方法が利用されている。

 

なお、公開鍵暗号化方式には、暗号アルゴリズムの面からみると、最近、注目をされ始めている?離散対数型(楕円関数を使った暗号方式)のもの及びRSA方式として知られている?素因数分解型のものがある。

 

(注)RSA方式

公開鍵暗号化アルゴリズムの一つ。開発者Ronald Rivest,Adi Shamir,Loenald Adlemanの頭文字をとってRSA方式と呼ばれている。現在、インターネットで最も多く使われている暗号化技術で、デファクト・スタンダードになっている。

《98年版 日経パソコン新語辞典》

 

(2)ハッシュ化

上記のような暗号化技術は、情報を暗号化して伝送することにより、権限を持たない者などによるアクセスを防ごうとするセキュリティ技術であるが、非可逆性を利用したアルゴリズムにより、伝送される情報の整合性をチェックする方法が、ハッシュ化である。

 

発信者は、伝送するデータを基にした特別の数理関数(ハッシュ関数)を用いて計算値を創りだし(ハッシュ化)、データとともに相手先に送信すると、受信者は、同一の数理関数(ハッシュ関数)を用いて受信したデータからハッシュ値を計算することになるが、そのハッシュ値の合計が発信者の計算したものと同一であれば、伝送されたデータは改ざんされていないということになる。

 

さらにこの技術の応用として、次のようなことが行われている。

 

 

 

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