(7) 射手が不安定な姿勢で発射したため、硬い岸壁へ尻餅をつきその際両手を地面について傷め、しばらく両手にしびれが残った例
経過
この射手は初めてであったため、予想以上の大きな発射音に驚いて思わず退く際に尻餅をついたものであるが、これとは別に30度以下の低い射角で発射すると、後方への反動が大きくなるので、射手は常にどのような場合でも対処できる姿勢で発射しなければならない。
各地の訓練時に試射している人の中には、次の2例に見るような危険な姿勢で発射している場面が見られる。
イ. 発射器の発射台をひざで押えて発射する。(図5.の(1)参照)
発射時の発射器の後退がひざの骨に直接あたり、骨を傷付けるおそれがある。
ロ. 銃身を手で握ったまゝ発射する。(図5.の(2)参照)
射手の顔面や腕が薬室の近くに被さり、接近し過ぎるため、整備不良または不測のガス漏洩の際に大きく被害を受けるおそれがある。
対策
発射器が後退しないように前部の鉤からロープ等で前方の固定物にしっかり固縛し、発射器台に砂袋を乗せ、その上に片足を乗せしっかり発射台を押さえて立ったまゝの姿勢で発射する。(図5.の(3)参照)