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7農・漁業についての言い伝え

○イカが大漁の時は他の漁は不良(千賀)

○ごろ助が夜半に鳴くと鰹<かつお>が大漁(渡鹿野)

ごろ助とは「ふくろう」のことである。

○寒<かん>に南西風<まにし>が吹かない時は漁がない(三木浦)

○片寒あいたら鯔<ぼら>は上る(今一色)

藤堂の桜が満開は大山鯔の上り時(今一色)

冬の間、外海へ出ていた鯔が大寒(1月21日)になると内湾に回避して来ることである。 また、桜が満開の時期は上り鯔の盛期である。

○下手<へた>の大糸 上手の小糸(今一色)

網を直す時の話である。

○梅雨はよもぎの根に舟をもやえ(今一色・渡鹿野)

梅雨期は大風が吹かないという意味である。

○しん鍋の魚が逃げ出す(神前浦)

東風が吹く時は、水温の低下により魚が釣れないという意味である。煮鍋の魚でも逃げてしまうほどであるという例え話。

○潮時知らずのしおさい河豚<ふぐ>(神前補)

河豚は海岸の近くを遊泳しているが、潮時を知らないので干潮になると沖へ行くのを忘れて干上って死ぬものもいる。したがって、常に潮の干満時間を考慮して出漁せよという戒めである。

○雪は豊年のしるし(的失)

 

 

 

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