?@国民協議会(People's Consultative Assembly:MPR)
国権の最高機関であり、国民に存する主権は国民協議会によって行使される。1,000名の議員から構成される。その内訳は、500名が国会議員、その他の500名は大統領による任命で、国軍及び政党(ゴルカル、開発連合党、インドネシア民主党)から250名、州議会からの代表が150名、各種団体の代表から100名が任命される。
少なくとも5年に一度開催され、必要に応じ特別の会議を開催することができる。主な権限は、大統領、副大統領の選出、国家政策の基本となる「国家大綱」の決定、憲法の改正等である。
?A国会(House of Representative)
法律の制定、予算の承認等を行う。一院制。500名の議員の内425名は5年毎に実施される選挙により選出され、75名は国軍から任命される。500名の議員全員は国民協議会の議員を兼ねる。
国会議員には法案提出権が認められている。また、全ての法律は国会が制定するが、同時に大統領の承認も必要である。
?B最高諮問会議(Supreme Advisory Council)
大統領の提起した政治、経済、社会文化、軍事等についての問題について答申し、また、独自のイニシアティブにより大統領に対し勧告する権限を有している。国会の指名に基づき大統領が任命する議長、副議長(4名)及び45名の委員から構成され、以下の4つの常設委員会が設置されている。
ア 政治委員会
イ 経済・財政・産業委員会
ウ 国民福祉委員会
エ 国防・治安委員会
?C会計検査院
予算執行の監査を行う。監査結果は国会に対して報告される。委員は国会の指名に基づき大統領が任命する。
?D最高裁判所
司法府は最高裁判所、下級裁判所としての普通裁判所(高等裁判所、地方裁判所)及び特別裁判所(軍事裁判所、宗教裁判所、行政裁判所)から構成されている。最高裁判所の裁判官は国会の指名に基づき大統領が任命する。最高裁判所は、法律の解釈権限は有するが、法律の合憲性を審査する権限(違憲審査権)は有しない。違憲審査権は国権の最高機関である国民協議会が有している。
