物語
適齢期を越えたクイメイは、幼い娘ひとりと息子ふたりがいるホー・ヨンニエンと見合い結婚する。男の子はクイメイになついたが、女の子は継母を敵視した。ホーは一流ホテルのレストランでウェイターの仕事をしているが、ギャンブル好きで失職してしまう。やがてクイメイにも双子が生れ、貧しさは増すばかり。ホーは日本に出稼ぎに行く決心をし、クイメイも長男と双子のひとりを連れて夫と一緒に日本に行く。一家は大金持ちの華僑の邸宅に住み込みとして働くが、やがて女主人とうまく行かずに中華料理屋に不法就労する。数年後、お金を貯めて台湾に戻ったクイメイとホーは食堂を開業。一家の暮らしも少しはよくなってくる。だが、台風による被害、ホーの浮気、長女の妊娠と、クイメイの苦労は絶えない。やがて子供たちも大きくなって結婚する。そんなときクイメイは癌に侵され入院する。見舞いにくる子供たちを眺めながら、クイメイは苦労したかいがあったと思うのだった。
(村山)