物語
台湾東部花蓮にある老人ホーム。同室のワンとポンは互いに「息子」と呼び合ういいコンビだ。ポンは息子を亡くし嫁が再婚したため孫になかなか会えずにいる。ワンは持病が悪化してきていたが、ポンが治療費を工面しようするのが忍びない。食事委員であることを誇りとするファンは耳の遠い元大工と同室で、作業の音にうんざりしている。潔癖症のチンや、嫌われ者だがパイへの純情だけは本物のタオといった、人間味あふれる老人たちが賑やかに暮らしている。ある日、元大工が全員の位牌を作っていたことがわかり、波紋が広がる。誠意を示すため死ぬしかないと首吊りしようとした元大工は、病気をはかなんで首吊りしにきたワンと鉢合わせ。ラブレターを巡る一騒動が起こり、タオとパイは結ばれることになったが、挙式の日、ホーム随一のおしどり夫婦ユアンの妻が心臓発作で亡くなる。そして、ポンの孫が小学校の合唱団で慰問に来ることになった。