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(2) 国防総省から米国連邦政府全体の取り組みへ

 

もともと米国国防総省の後方支援を目的として取り組みが始まったCALSであったが、情報管理や取引の効率化といった課題は国防総省に限ったことではなかった。国防総省がCALSを成功させたことにより、その取り組みは商務省をはじめとして連邦政府全体へと広がっていった。また、当時、連邦政府では情報スーパーハイウェーなど、情報化の取り組みを急速に進めていたところであった。

1993年10月には、クリントン大統領が電子商取引に関するメモランダムを発表し、連邦政府機関における1997年1月以降の10万ドル以下の政府調達業務はすべて電子データを使った調達に切り替えることとなった。米国連邦政府の調達額は年間200億ドルに達し、取引企業は30万社を超えるため、その影響は膨大である。

大統領のメモランダムを受けて電子調達の本格的な検討が始まり、今後進めていく上での基本方針が最初に整備された。この検討は、情報化により調達に関するパラダイムが変わってきていることを認識した上で進められた。要するに従来の調達手法をシステム化するのではなく、調達及び周辺業務との関係や調達プロセス自体の改善も考えて行くこととした。主要なポイントは以下の3点である。

 

●プロセスの見直しや改善

情報技術を使用することによって抜本的な改善が期待できる。

●改善されたビジネス機能の統合

各々の機能を見直した上で機能の統廃合を行う。

●APIやデータベースなどの共通機能の統合

各省庁横断的に使用する機能を統合する。

 

さらに、1994年10月13日には、政府調達のプロセスの簡素化、合理化の目的のもと、「The Federal Acquisition Streamlining Act of 1994(Public Law 103-355)」がクリントン大統領によって署名された。この法律では、225以上の条項を廃止または一部修正している。その目的は、製品の調達の簡素化、特に購入額の小さいものの調達の簡素化を促進し、さらに調達プロセスをECに変換するというものである。

 

 

 

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