日本財団 図書館


(2) 調達におけるCALS構想に関する調査

 

調達のCALS構想に関しては、先進的な取り組みを行っている米国の取り組みを中心として資料収集を行った。

また、CALS導入の先進事例としては、米国では連邦政府とカリフォルニア州を取り上げ、関連資料から情報収集した。国内の事例としては、中央省庁として建設省と防衛庁、民間企業としては日立製作所とNTTデータ通信を取り上げ、一部インタビューを行った。

 

(3) 調達の将来像と導入方策の検討

 

最後に、日本政府の調達業務におけるCALS導入の将来像及びその導入方策を導き出すにあたり、先進事例を参考とするとともにブレーンストーミングを行った。

 

1-3 調査結果として

 

今回の調査では、行政機関の調達業務におけるCALS導入方策を導き出すため、様々な現状調査とそれに基づく仮説を打ち出している。それらは大きく分けて、調達の概要、国内調達の現状、国際調達の現状、調達におけるCALS構想、CALS導入の先進事例、さらに仮説として、日本における調達の将来像と導入方策について述べている。

調達の概要としては、調達の概念は購買より広くロジスティクスよりも狭いものであること、また行政機関においては特に公正性や透明性の確保に努めることが重要であることなどがその主旨である。

国内調達の動向としては、政府がアクションプログラムを策定し、一般競争契約の実施の徹底や調達情報の公表を推進している。また、政府調達の契約方法には、一般競争契約、指名競争契約、随意契約の3種類があり、原則的に一般競争の適用が望ましいとされている。調達規模としては政府調達で8.452億円(平成7年実績)であり増加傾向にある。課題と要望としては、公平性の確保や透明性の確保とともに、最低価格入札制度の見直しなどがあげられている。

国際調達の取り決めとしては、新調達協定の締結により新たな枠組みが定められている。調達手順としては、一般競争契約と随意契約が採用され、企業間の信頼関係の欠如、商習慣の違いなどの課題がある。

調達におけるCALS構想では、CALSの経緯から、組織的な取り組みやその実現方法について述べる。CALS先進国である米国国防省では、飛行機のように開発が長期にわたる製品から文房具に至るまですべての調達の体系化を図っている。

CALS導入の先進事例としては、米国連邦政府、米国カリフォルニア州、建設省、防衛庁、民間企業をその代表として紹介している。米国ではすでに実用段階に入っており、業務の迅速化やコスト削減の面で効果をあげている。日本政府の取り組みはまだ一部分あるいは実験的なものとなっているが、成果をあげつつある。

日本における調達の将来像としては、政府調達ネットワークを構築し、霞が関WANと接続することにより調達に関連する全ての業務の効率化を推進する。ネットワークには地方自治体も自由に参加することが出来る。また、ネットワーク全体を推進する主体的な組織も構築する必要があると考えた。また、将来像導入のための方策としては、基本的方針を定めた上で、組織体制、法的アプローチ、導入手順などを検討した。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION