■ 各研修事業と職員との関わり
当然ながら,事業のコーディネーターとしての役割があげられる。いずれの研修事業でも普段の学校生活では体験できない研修プログラムとなるように留意しており,各参加者を能動的に活動させるものや参加者が退屈しないような交流を中心としたものなどを実施している。また宿泊を伴う研修事業であるため,生活指導についても配慮をしている。各研修事業の詳細については次のとおりである。
1 高校生社会参加活動セミナー
(1) 地域の各施設との連携・協力
この研修事業のプログラムの一つである実践活動を実施するためには,地域の各施設との連携・協力が必要となる。事前に各施設と連携を取り,実際の研修時の注意点や活動内容の打ち合せを行っている。地域の各施設とは,乳児院・老人養護施設・保育所などであり,各施設の業務に支障のないように活動させていただくことが前提となる。そのため,事前の打ち合わせは欠かすことのできない重要なものである。
(2) 「ボランティア」や「社会参加活動」についての考え方
どうしても「ボランティア」=「福祉」というイメージが強くなりがちであるが,この研修事業では「ボランティア」がとても身近なところから始められるものということに共通理解を持って事業展開している。そのため研修事業の名称でも「ボランティア」という言葉のかわりに「社会参加活動」という言葉を用いている。
2 高等学校生徒会ニューリーダーのつどい
(1) 事前調査
平成9年度は,県内の全高等学校(定時制・通信制を含む)から生徒会活動に関する調査を行った。以前にも小規模の調査は実施していたが,今年度はより詳細な調査を実施した。この資料から各高校の生徒会活動に関する現状を把握することができ,実際の研修時でも有効に活用できた。
(2) 協議・情報交換の場を積極的に設定
県内の生徒会役員が一同に会することは,この研修事業を除いて他にはない。そのため,参加する生徒からは「他校の生徒が考えていることや悩みを情報として得たい」という声が数多く聞かれ,研修プログラムの中でできるだけ協議・情報交換などの時間を設けるように配慮している。
3 社会に巣立つ高校生のつどい
○講師としての地域人材の活用の在り方や社会人としての心構えと自覚への配慮
これから実社会で就職することを間近に控え,社会に対する不安や期待の気持ちで一杯の生徒を対象にしていたため,就職後すぐに役に立つ実践的プログラムが必要と考えていた。そのことを念頭において,法律セミナー・接遇・消費生活に関する講座などといった内容の研修プログラムを盛り込むように配慮した。
■ まとめ
当所における『学社融合』の捉え方は,学校教育の現状を踏まえ,学校では体験できないことを経験させたうえで学校に持ち帰り,学校教育の活性化の一助になればと考えている。従って,学校と社会の結びつきを常に視野に入れたプログラムの作成にあたっている。