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行ったらわかりますけれども、6時半から開演して10時に終わるんです。ほぼ4時間、中高校生を引っ張るんですよ。6万人は眠っていませんからね。Xジャンプといってこうやってジャンプするんですけれども、ワーっと盛り上がる。4時間もずっと女子高校生は眠っていないんですよ。私の大学の明石の講義は90分ありますけれども、ほとんど眠っていますね。だから、悔しくて、何で4時間も若い人を引っ張れるのか。ぜひ行ってみて下さい。所長が無理な場合は専門職に行ってもらって、その組み立てを研究してこい。あれだけぐうたらとかだめとか言われる高校生、専門学生が何で4時間も熱中するんだ。ぜひここの青年の家の協議会で研究チームをつくって4時間の分析をしてほしいです。

それで、富山の女子高校生はアルバイトをして貯金して、1泊2日で東京に行くんです。それが石川県の女子高校生は行かないんですよ。彼らは自分の地域が大好きです。自負心を持っています。加賀百万石の伝統がありますから。いつかはX-JAPANが来てくれると思っているんですよ。富山の方は来てくれないから東京へ出て行くんですよ。石川県民の方は、映画でもコンサートでも北陸では石川に来るという自負心を持っています。だから、上品で殿様だという発想があるんですね。

お隣の福井県、これは人口は100万ないんですよ。100万なくて国立と公立大学があります。県立大学は経済学部と看護学部をつくったんですよ。私は千葉県民ですけれども、千葉県民は570万いますが、公立大学はないんですよ。それが福井県は100万を切っているのにあるんです。非常に教育に力を入れます。だから、「強盗」はできない。「こじき」もできない。福井県民は頭で勝負するんです。「詐欺」を働くと申します。例え話ですよ。要するに、頭で食べていけるという。言いたいことは、同じ北陸3県でもみんな違いがあるんです。

例えば福井に行きますと、嶺南と嶺北とあります。面白いことに、きれいに半分で電力が違うんですよ。半分は関西電力なんです。半分は北陸電力なんです。同じ県内で違う。

静岡県も、富士川を境で中部電力と東京電力というように同じ県内で分かれている。ですから、浜松は名古屋を向いていますから中部電力ですよ。三島の方は東京を向いています。同じ県内でも差が出てきます。

信州でも松本と長野と仲が悪いでしょう。特急で1時間ですよ。こういうところへ集まってもほとんど口をききませんよ。だから、信州大学というのはタコ足で、本部は松本にあって、文学部、教育学部は長野にありますよね。

例えば群馬で言えば、前橋と高崎、またこれは仲が悪いんですよ。特急電車で15分しかないんですよ。そういう地域差がある。まずそれを理解してほしい。

次に、東と西の差があるんですよ。例えば皆さん、東の東京の方と九州の方が結婚しますよね。結婚する率は何%だと思いますか。東日本と西日本の方が結婚する率。これは10%ですってね。10%しか交流がないんです。これだけ情報が発達して、流通も発達して大学に行きますでしょう。今、短大を含めますと45%を超えました。それだけ交流しているんだけれども、やっぱり東日本、西日本は固まっちゃうんですよ。そうすると、施設の場合に西日本の方が東に来たといったら、これはすごい大きな成果ですよね、という形で見てほしい。

そのー番境が富山と静岡と岐阜羽島、あの境で東日本と西日本は分かれます。一番差があるのは料理の味覚です。味覚が違う。私は施設の所長さんとか専門職員の方は味覚がわからないとだめだと思っています。味覚というのは一番個人差があるんですよ。そうでしょう。同じ兄弟でも、お兄ちゃんは肉が好き、妹は魚が好きだ、というように、同じ雰囲気で育っても味覚が違います。

だから、よく言いますね。施設は学校と違って、ユーザーの気持ちに立ってあげるんだ。ユーザーの気持ちの一番原点が味覚なんです。例えば中央青年の家に森永食堂が入っています。今店長がかわりました。大洲から来ましたけれども、前の店長は熊本出身なんですよ。そうすると、味覚がやっぱり熊本の味なんです。

関西風というのはやっぱりお水がいいから昆布でだしをとるんです。関東というのは水がまずいですよね。

 

 

 

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