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3. まとめ

 

精神障害に関する見方やイメージに関する意識項目は、83年調査と比較すれば全般的に見て消極的態度が減少しているが、それでも精神障害者の自律と社会参加に消極的な住民は少なくない。中でも、特に「精神障害者は、一人あるいは仲間どうしでアパートを借りて生活するのは心配だ」は半数以上が「そう思う」を選択しており、多くの国民が近隣で単身者を受け入れることに消極であることがわかる。

これに対して、同様の状況を事例提示して受け入れを聞く社会的距離尺度に関わる質問では、回答者自身が取りあえず隣人として受け入れる回答が8割近くを占めていた。これは、受け入れに必要な条件を明らかにした後の回答であるが、条件を整えれば多くの人たちが受け入れができることを示しており、今後の可能性を示唆する結果と考える。

 

 

 

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