資料2 観光地のネットワーク特性の分析と観光エリアの検討
1. 観光地のネットワーク特性の分析
(1) 分析の視点
本調査では、和歌山県の観光地の基本単位として友ヶ島〜瀞峡までの31観光地を設定している。共通のテーマで観光振興を進めるべき観光エリアの抽出のためにこれらの観光地間の連携の特性を明らかにしておく必要がある。そこで、以下の4つの観点から、観光地間の連携の強弱、連携の質的内容等の特性について分析を行う。
1)観光客の流動実態から
現状の周遊行動の中で1回の旅行で周遊する観光地の関係に着目し、観光間の結びつきの強さを明らかにする。
2)来訪観光客の属性から
年齢や性別その他の集客者の属性に応じて好まれる観光地は異なる。そこで来訪客の基本的な属性である年齢に着目し、若年層や高齢層の嗜好に特化した観光地の結びつきを抽出する。
3)旅行商品のルート設定から
消費者のマーケティングに基づいて企画されている旅行商品には、観光地を結ぶ一定のストーリーがある。そこで、既存旅行商品の周遊ルートから観光域・ルートとしてのまとまりを明らかにする。
4)観光地イメージ連関から
観光客が特定の観光地に対して持つイメージには共通性があり、類似イメジ同士あるいは異なるイメージの観光地を組み合わせて魅力的な観光地・ルー卜が形成される。そこで、観光客アンケート調査を元に観光地間のイメージ類似性、隔たりを明らかにする。