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ごあいさつ

 

自治省消防庁審議宮

小林弘明

 

来る平成10年3月には、昭和23年3月7日に消防組織法が施行され、市町村消防の原則に基づく今日の消防制度が確立して以来50周年を迎えることになります。これを記念して、消防庁では我が国における消防の発展を回顧するとともに、社会経済情勢の変化に対応した消防防災体制の充実強化により国民の安全確保を期するため、関係団体の間で自治体消防50年記念事業実行委員会を設け、各種の記念事業を行っております。この一環として行う全国縦断シンポジウムは、各地における様々な災害からの教訓を踏まえながら、大規模災害にいかに備えるかを考えるとともに、将来の消防の方向性について議論を深めるため全国7か所で開催するものです。ここ大阪会場は、仙台市、広島市、札幌市に続き第4回目になりますが、地元の大阪府、大阪市のご協力により本会場で実施することとなりました。
我が国では、近年においても阪神・淡路大震災をはじめとして、ナホトカ号流出油災害など、住民の安全や環境を脅かす災害が各地で相次いで発生しております。今月も鹿児島県出水市の上石流災害をはじめとして、梅雨前線に伴う大雨による災害や台風による災害が各地で発生しております。このような様々な災害による被害を防止するため、各地域において行政と住民が連携して対策を進めることが必要です。今回のパネルディスカッションにおいても「大震災の教訓を生かす」をテーマとして掲げておりますが、本日ご参加の皆様方におかれましても、このシンポジウムを通じて災害に強い安全なまちづくりに向けて、地域としていかに取り組むべきか、ともに考えていただきたいと思います。

今後とも消防が国民の期待に応えていけるよう、関係の方々のご尽力をお願いいたしますとともに、ご参加の皆様のご健勝、ご発展を祈念いたしまして私のあいさつといたします。

 

 

 

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