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が、国際政治における変化の大きさを示している。不倶戴天の敵同志が親友となったものであり、「永遠の友も、敵もあり得ない。あるのは、ただ国際関係における国益だけである」と言ったパーマーストン卿の言葉は正しかったのである。実際、この会議を開催する上で、歴史上のタイミング及び場所として、これ以上ふさわしいものはないであろう。冷戦の崩壊後の不確実な未来は、いまだに平和の配当を夢見ていた多くの人々の目を覚めさせた。もし、ソ連の突然の崩壊が世界の安全保障について我々に教えたことがあるとすれば、それは予期できないことを予期することである。

転換期にあり、この地域の安定の鍵を握る国の首都ソウルこそ、この分水嶺の会議に最もふさわしい場所である。時機的には、再統一を見通した場合、成功するチャンスが最も高い時機に合致している。何とならば、北は自国民の最低限の生活を犠牲にしても軍事政策を追求するという自らの愚行を認めているからである。私見ではあるが、勝てない戦争を始めることは北にとって自殺行為である。自国民を満足に食べさせられない国は、戦争はおろか、戦闘における勝利すらおぼつかない。

 

○目的

本論の目的は、今後5年間位にわたる地域的海上における安全保障の方向を検証することである。5年以上も先のことは、占星術の範囲であり、筆者としては、これと張合う気はない。

 

○戦略上の懸念

アジア太平洋における戦略上の懸念は多岐にわたっている。PECCは最近の経済概観報告(1997年6月)でこの地域の経済実績を「あちこちに黒点(ブラックスポット)があるものの奨励すべきもの」と表現している。バンコク証券取引所におけるメルトダゥンは、同国の弱い経済分野への取り組みとして予測されていた。

従って、第一の懸念は、地域経済の引続いての成長及び地域内経済協力の推進である。経済成長は、この地域の戦略的安定の鍵であり、もし地域経済が右下がりの状態になれば、多種多様な地域を特徴づける昔からの多くの敵意が、現存のファウルライン内での亀裂を広げて、再び浮上することとなろう。従って、まず、本論が主張する経済の相互依存が地域発展の鍵であるという主張について検討することとする。しかし、経済の相互依存はそれ自体が地域の平和に対する保証ではなく、富によっていつでも安全保障が買えると

 

 

 

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