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インドネシア―1997年5月30日シンファ号はシンガポールからインドネシアのポンティアナックまでインドネシア領海を航行中であった。現地時間午前3時30分、乗組員が甲板部航海士用通路から叫び声がするのを聞きつけ、3等航海士が左腕の肘のすぐ下あたりを撃たれて血だらけで倒れているを見つけた。1等航海士がすぐにブリッジに行き、船長を呼んだが返事がなかった。船長室の戸が開いているのが見え、船長は手足を縛られ、頭に銃撃による大きな穴をあけてベッドの上で息絶えていた。船はシンガポールへ戻り、そこで3等航海士が負傷の手当てを受けてから本国のミャンマーへ送られた。インドネシアの警察が調査に当たっており、詳細な報告が待たれている。

 

パプアニューギニア―新聞によればパプアニューギニア沿岸での海賊による事件は増加しているという。警察長官のロバート ネンタ氏はどこかわからない港を母港とした船舶に乗って活動する犯罪グループが海賊であり、もし捕まえれば絞首刑にすると一般に警告した。 しかし1997年5月16日ゴッチャ カバード号と言うヨットに乗っていた何人かの人が、彼らから現金と貴重品を奪った7人の海賊がまだバラマタ ポイント付近にいるとオーストラリア海事救済センターに連絡をしたが、そのセンターはパプアニューギニア当局に連絡ができず、犯人逮捕にいたらなかった。

 

サントスのアラモア ターミナルで起こる略奪事件には警察がこれらの賊を捕まえるのに良い機会がある。IMBはブラジル当局にブラジルの港で起きる略奪事件について申し立てをした。BIMCOは港湾当局、コペンハーゲンやロンドンの大使館、最近ではブラジル国立委任港湾安全長官のセラ将軍に訴えているが、確約しか得られないでいる。

 

警戒

 

タイ―若い女性が停泊中の船舶に近づき乗組員を誘うが、これは停泊中最も早い機会に良い話の一人占めを狙ってのことだ。

 

1997年3月15日タイのラエン チャバング沖にコンテナ船が錨を下ろしている時、女性15人と男性5人からなる1団が誰にも気付かれる事なく乗船した。発見後すぐに船長は下船を命じた。この理由は乗組員のモラル上の問題だけでなく、入国やその他の正式手続きが完了していないからであり、こうした説明のつかない訪問者が乗船しているとその手続きが面倒になるのであった。

 

女性は降りるのを嫌がり、復讐をすると脅したり悪態をつきながら下船した。彼女らは乗船料や付き添いの男性に支払いをしなければならないのに、乗組員からまだ一銭も稼いでいなかった

 

 

 

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