本市は、これまで新しい時代の先端を行く「エコシティ」の創造に向け、資源リサイクル工業団地構想の検討を行ってきたが、平成10年度及び11年度の2か年において、当構想の推進に係る基本構想を策定することとした。
なお、現時点で考えられている当団地の施設等のメニューは、次のとおりである。
? エネルギー・ゾーン(熱発生・供給区域)
ア エネルギー発生施設(清掃工場)
イ エネルギー供給施設
? インダストリアル・ゾーン(産業振興区域)
ア 不燃物前処理選別施設
イ 廃プラスチック資源化施設
ウ 溶融灰利用製品製造施設
エ 廃家電処理等のリサイクル関連施設
オ 汚泥資源化施設
力 その他の環境産業
キ ー般企業
ク 環境産業研究施設
? アグリカルチャー・ゾーン(農業交流区域)
ア 農業公園(熱供給による高付加価値の果物、野菜、花き等の生産)
イ 農業工場(果物、野菜の加工場)
ウ 田園地域への熱供給(たんぼの詩、ふるさとぴあ地区)
エ 居住地域
? JR芸備線の活用
環境にやさしい、安全かつ安定した大量輸送機関として芸備線の活用を検討する。
この資源リサイクル工業団地は、21世紀の地域社会のモデルとして全国の模範となるよう、単にリサイクル・資源化を推進することにとどまらず、地域の特性を活かした活性化が図られることを目的として、その整備の検討を行おうとするものである。
(3) 終わりに
本市においては、21世紀の新しい「広島」を創造していくため、現在、広島市総合計画(基本構想及び基本計画)の改定作業を行っている。この計画づくりにおいては、「人と自然が共生するまちづくり」を都市づくりの主導的構想の一つに位置づけ、広島の恵まれた自然環境を保全し、これを将来世代に引き継いでいけるよう、市民、事業者、行政が互いに協力・連携して環境との共生に取り組み、循環型社会を形成していくための施策の検討等を行っているところである。
こうした「人と自然が共生するまちづくり」の積極的な推進を図ることにより、地球時代における水と緑と市民が輝く美しい「広島」を創造したいと考えている。