2 重点的施策の推進状況について
次に、本委員会の平成9年度の研究テーマである、「省資源・廃棄物対策の推進」、「快適な環境の形成」及び「自治体レベルでの地球規模の環境破壊防止への取組み」のそれぞれについて、本市の取組み事例を紹介することとする。
(1)事業所における紙ごみ減量化・リサイクル化の推進(「省資源・廃棄物対策の推進」に関する事例)
本市では、近年、経済活動の活発化やOA化の進展等により事業系可燃ごみの増加が著しく、中でも紙ごみはオフィスから排出される古紙の増加に伴い、事業系可燃ごみの43%を占めるまでに至っている。
このような状況を踏まえ、前述の平成8年1月に策定した「ひろしまシェイプアッププラン」(ごみ減量・リサイクル行動計画)においても、事業系ごみの回収・リサイクルの責任をその発生源である事業者に求めたうえで、行政側の責任として、排出抑制・リサイクル促進についての啓発及び助言・指導を行うとともに、これらについての具体的行動指針を示すこと等により、実効性のある側面的支援を行うことが掲げられている。
この指針を受けて、現在本市がその実践活動として事業者に推奨しているのが、「ミニオフィス町内会システム」及び「秘密文書リサイクルシステム」という紙ごみの共同回収・リサイクル事業であり、可燃ごみの減量化、紙の再生利用はもちろんのこと、当該事業に参加している事業所内での環境問題に対する意識の醸成、企業責任を再認識してもらう機会の提供など地球環境問題の啓発等にも効果をあげている。
? ミニオフィス町内会システム
特定のエリア内に所在する事業所を構成員とし、各事業所で分類されたリサイクル可能な紙ごみを週1回程度回収業者が巡回・回収し、製紙メーカー等でリサイクルされるシステムである。複数の事業所をまとめて回収すれば、リサイクル可能な分量になるとともに、回収業者も確保しやすいというメリットがある。現在、本市ではモデル的に2地区で実施しているが、順次参加事業所を増やすことにより、将来的にはオフィス古紙リサイクルのネットワークを形成したいと考えている。
? 秘密文書リサイクルシステム
本市においては、平成7年度から庁内の他見を避ける文書類について、製紙メーカーへ搬入し溶解処理をすることにより、紙ごみのリサイクル