しまう。この水が流れる沢の下流で子供たちが水遊びをしているという現実があるわけです。それは、まさに今の日本の社会の中で、川を汚し、上流の町村で川への排水が浄化されずにどんどん流され下流でまた取水し飲み水にするという原点が見えるわけです。
自然教室でも、生活排水のことが非常に話題になりました。というのは、私たちがこの地域で暮らし始めて気がついたことのは、この地区がいわゆる家庭雑排水と言われている、ふろの水、洗濯の水、台所の排水というのはすべてそのまま側溝から、今まで子供たちと一緒に遊んでいた川に流れ込んでしまうわけです。それを何とかしなければいけないと考えて、自然教室が自然観察中心のものから生活をより大切に、その体験を何とか自然を守ることに生かすプログラムにシフトしていきました。
自然教室は、毎回、何十人かの子供と10数人の大人によって構成されていますから、総勢50人から70人という大世帯なわけです。それが、小さな山の集落の中で排水をするわけですから、その影響はかなり大きいわけです。この人数で、荒っぽい水の使い方をしていると、たちまち汚れてしまいます。いろいろな意見が出たのですが、 とにかく汚れのもとをなるべくきれいにするということが大切なのではないかという結論が出ました。そのためにはどうするかということなんですが、これが最初の日です。
こういう方式もあります。特に辛いもの、油の強いもの、それから香辛料のきついものとか、そういったソースが多い場合に、シリコンとかゴムのへらでかき集めて、後は堆肥化するためにコンポスターに入れるという方式です。今では、この方式はほとんど使わないようにしています。というのは、そういうふうに辛過ぎるものとか強過ぎる香辛料を使うことが問題なのではないかと考え出したからです。
洗うときにも洗剤を使わないということを提唱しまして、米のとぎ汁で油分を取って、後ゆすぐ。米のとぎ汁はそのまま周辺の草っ原に捨てて草木の栄養にしようということで、できる限りきれいな排水を側溝に流すように考えました。
また、ご飯はできるだけ食べ切るというのがまず基本ではないかということもあって、食べ