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世代の人々も積極的に参加する各種の開放的なコミュニティ組織によるコミュニティ活動が展開されることを期待する。

以上のような考え方のもとに、コミュニティに関する対策を確立するため、次のような予備的な施策を実施しようとするものである。

(1) モデル・コミュニティ地区を選び、新しいコミュニティ形成の実践を通じて、都市的地域および農村地域のそれぞれの地域の性格に即したコミュニティの生活環境の整備と住民の自主的なコミュニティ活動の実態を明らかにすること。

(2) (1)の新しいコミュニティ形成の実践を基礎としてコミュニティの生活環境の整備の方向及びコミュニティ組織と活動に関する施策のあり方について検討すること。

第2 モデル・コミュニティに関する事項

1 モデル・コミュニティ地区の設定

(1) モデル・コミュニティ地区は、都市的地域、農村地域の性格に応じ、地域の特性に即して定めるものとするが、市町村のコミュニティ地区に関する全体構想を念頭におきつつ、たとえば小学校の通学区域程度の規模を基準とし、次の事項に配慮しながら、適切な地域社会を選定するものとする。

ア 地理的条件および生活環境の現状からみて、コミュニティとしてのまとまりのある生活環境を整備するのに適した地域であること。

イ 地域の住民がコミュニティづくりに関心を有していること、地域の生活環境の整備、保全等の問題が住民の共通の関心事になってきていることなど、地域の住民が活発なコミュニティ活動を行なうことが期待される状況にあること。

(2)モデル・コミュニティ地区においては、市町村および地区住民が協力してコミュニティ計画を策定する。

2 コミュニティ計画

(1) モデル・コミュニティ地区においては、市町村および地区住民が協力してコミュニティ計画を策定する。

(2) コミュニティ計画は、第1(趣旨および方針)の基本的考え方のもとに、地区住民の意向、生活環境の状況、コミュニティ活動の動向等に即しモデル・コミュニティ地区の生活環境の整備に関する事項、コミュニティ活動の円滑な推進のために必要な事項その他地域の実情に即して必要と考えられる事項について定めるものとする。

(3) 生活環境の整備については、より広域の生活圏域の整備に関する計画との相互の関連に配慮しつつ、モデル・コミュニティ地区の生活環境の状況を十分に把握し、別表に例示するようなコミュニティ施設のうち必要なものの整備および既存の公共施設等の効率的な活用等について計画するものとする。この場合においては、とくに次の諸事項に留意するとともに、住民による自主的なコミュニティ施設の管理運営についても検討するものとする。

ア 住民が歩行者として安全かつ快適な近隣生活を営むことができるように、歩行者専用道

 

 

 

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