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別紙

平成9年度コミュニティづくり東北ブロック研究集会

コミュニティづくり活動状況等

1 市町村名 福島県南会津郡田島町

2 テーマ 田島町地域手づくり事業について

3 発表者 (所属・職名・氏名)企画振興課 主事 阿久津 勝英

4 発表の概要(発表時間は10分程度)

 

(1)事業実施の背景

当町は平成8年度に町制施行100年を迎えた。これを記念し、地域の融和と活性化を図る「田島町地域手づくり事業」に着手した。

 

(2)事業内容

地域住民自らが知恵を出し、各地区(行政区)が計画し実施する特色のある事業に対し助成金を交付する。対象となる事業は、地域の素材を生かし地区の融和と活性化が図られることを要件としている。つまり該当する事業が幅広くあり、これまでにない斬新な補助制度と言える。

この事業を円滑に推進するため、各地区に対し2名の町職員をアドバイザーとして配置したのも特色と言える。アドバイザーの任務は、これまでの行政経験を生かし、計画立案や事業実施に際しての助言と、町への補助金交付に係る事務的な書類作成である。言わば本事業への側面的支援を行なうものである。

 

(3)事業実施の実例

これまでに取り組まれた事業及び実施中の事業の中で特色のある事業として、伝統芸能復活事業・郷土祭拡大事業・環境美化事業・登山道整備事業・特産品販売事業・スポーツ健康増進事業さらには稀少動物の保護事業などがある。このように、各地区の特色を生かした広い分野にわたる事業が実施されている。

 

(4)事業を実施する際の問題点

特色のある事業が簡単に見つかるわけでなく、該当する事業が幅広くあるがゆえ各地区とも事業決定に苦労している。事業の計画立案から実施までの参考とするため、町では「虎の巻」を作成し事業実施までの手順等を示した。

また、事業を採択する町側も事業の範囲が幅広いがゆえに、地域の融和と活性化につながる事業であるかなど、判断に迷うケースがある。

 

(5)事業効果

身近にある地域の隠れた素材を見直すきっかけとなった。また、これまでの行政主導型の地域づくりから、住民自らが行動する地域づくりが芽生えてくると思われる。

身近なことで世代を超えた話合いが行われ、薄れつつあった地域コミュニティの形成につながったことは、事業効果の副産物として大きな成果と言える。

 

 

 

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