(b) 第2測定部における試験
風速試験用に下気室8カ所に取り付けた固定用パッチを用い、試験品を風洞測定部床面に固定し、コンプレッサーで内圧140mmHgに膨脹させ、風速20m/sにおける固定状況を確認した後、天幕開口部の開閉を変えて試験を実施した。いずれの場合も天幕及び支柱取り付け部に損傷等の異状はなかった。
次に、試験品の空気を抜き、風速20m/sにおけるボンベ膨脹試験を行った。ガス量が規定より少ないボンベを使用したため、内圧が低く膨脹時間も長くかかったが、ほぼ正常に展張し、試験品の損傷はなかった。引き続き、内圧を140mmHgに調整した後、左右30度傾斜試験を実施したが損傷はなかった。
結果を表17に示す。試験時の風速は風洞に付属のピトー管式風速計により測定、また、試験品周囲の風速測定に、熱線式風速計を使用した。いかだの固定方法概要を図11に示す。
(c) 第1測定部における試験
試験品を第1測定部に移動し、測定部床面に同様の方法で固定した。風速20m/sにおいて、コンプレッサーで試験品を序々に膨脹させて状況を観察したが天幕支柱は3本共座屈したままであった。この試験中に後部出入口ファスナー部の天幕が約10cm裂けた。
次に、内圧を140mmHgとし、開口部全開状態で風速を序々に上げた所、風速18.4m/sで前方出入り口ファスナー部の天幕が約10cm裂けて同時に支柱の座屈が発生した。