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の変動の激しいものにあっては自社の生産力に弾力性をもたせるためと、コストを低めるためである。この要求を満足させるため次の事項を管理し、問題が発生しないようにする必要がある。

? 外注方針の確立

? 外注工場の選定と更新方法の明確化

? 発注及び受入手続、伝票処理等事務の合理化

? 外注仕様及び受入検査規格の明確化

? 受入検査の合理化

? 指導及び教育の実施

? 標準納期の設定と発注量の定常化

? 品質上の問題点の把握と品質情報の提供

? 外注監査の実施

(3) 外注工場の選定

外注工場の選定は、発注側にとって少なからざる影響を与える。

即ち発注側が要求する、諸要素の変化に即応するだけの能力を有する外注工場を選択決定しなければならない。

常時計画的な発注を相手企業と契約し、品質に見合った適正コストと必要量の確保、余裕のある納期等、品質、コスト、納期の一本化による外注の円滑な運営を推進し、親企業、外注工場とも専門化に徹底し、その協業によって相互の企業がともに利益を享受しつつ社会に貢献する態度が望ましい。

外注工場の選定に必要な一般的事項として次の項目があげられる。

? 外注先の企業調査及び品質調査の実施

? 企業調査の結果経営状態が安定しているところを使う

? 品質調査の結果必要に応じて業者に対する技術指導、品質管理指導を行なう。

即ち取引開始の評価を制度的に行なうことが実際的かつ効果的である場合が多い。

外注工場は自工場の延長であり、現在の生産活動ではこれを切り離して考えることはできない。従って、外注工場の選定問題は非常に重要な意味をもっており、この選定が当を得なければ品質、納期は勿論、その他企業の運営面からも問題が生じてくることもあるので、この方針、基準、手続等を合理的かつ明確にしておく必要がある。

なお、必要に応じ品質保証協定を締結しておくことが望ましい。

 

 

 

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