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4 整備記録の作成

(1) 整備記録(様式1)

整備記録は5部作成し、運輸局、筏のメーカー、品管及び整備依頼者へ各1部を提出し、後の1部はS.Sで保管する。

記入要領は次の通りとする。

(a) 整備記録番号は認定事業場ごとに、西暦数字を頭記して、あとにハイフォンでシリーズ番号を付す。

(b) 「整備主任著」等の欄は日本船舶品質管理協会膨脹式救命いかだ整備技術者証の登録番号と氏名を併記し、かつ、検印欄には同協会貸与の検印を使用する。

(c) 「検査の種類及び船舶の用途」欄は相当する文字を○で囲む。

(d) 「搭載いかだ番号」とは、製造番号と別に、その船として固有の番号を付している場合の番号のことで、複数個搭載の場合の積付位置をあらわすものである。1個の場合は斜線を引く。

(e) 「整備点検記録」の「前回の整備記録」欄には、そのいかだに添付されている整備経歴簿から主要事項を抜き書きする。

(f) 「荷重試験の結果」欄は、製造後10年(投下用)以上経過したいかだについてのみ実施、記録する。(進水用は製造後2年経過ごと。)

(g) 本試験における初期調整内圧は主気室の場合は120mmHgであるが、床気室の場合は7mmHgに設定する。

(h) 「安全弁作動試験」欄には解放圧、閉止圧を各々2回以上測定し、それぞれの平均値を解放圧、閉止圧として記録する。

(i) 「充気装置」欄にはカット装置機構、連結金具、不還弁等に異常のあった場合、その事実を記載する。

(j) 「ガスボンベ」欄はすべて最終的に取付けたボンベのデータを記入する。同記事欄には外観検査等の結果を記入するが、実ガス膨脹試験でボンベを使用した場合、また6年の期限切れ等で新替したときはその旨を「備考」欄に記入する。

(k) 「艤装品」欄は点検して異状のあった各艤装品につき簡単に記入する。なお、有効期限のあるものは残りの期間を記入する。

(l) 「自動離脱装置」欄は外部点検(毎回検査ごと)および作動試験の結果を記入する。

(m) また、「積付点検」欄には認定事業場の手で積付を行った場合のみ整備技術者の氏名を記載し、検印を押す。

(2) チェックリスト(様式2)

作業用のチェック・リストであり、点検作業にあたりリストの順に洩れのないようチェック記録する。この中から所定のデータを整備記録用紙に抄記するようにする。原リストは保存すること。

(3) 整備経歴簿(様式3)

(a) いかだに添付されている経歴簿に整備結果を記入し、再びそのいかだに添付して本船に返付する。

(b) 「いかだ要目」欄については整備記録と同じ。

(c) 「整備点検成績表」には整備記録の「外観点検」以下の措置をそれぞれ略記する。

(d) 「整備種類」欄は該当項を○で囲む。

(e) 「ガスボンベ点検成績表」には毎回の整備記録を記載する。また「記事」欄には耐圧試験、再温水試験を行なった場合にその旨記載する。

(4) 確認日誌と整備済証明書(様式4および5)

(a) すべての整備点検が終ったとき、整備主任者は確認日誌にその内容を記載して記名捺印するとともに、整備済証明書を作成する。

(b) 整備済証明書の整備済番号は整備記録、チェックリスト番号と同一番号とする。

(c) 整備済証明書の記載項目はチェックリスト、整備記録、整備経歴簿および確認日誌の記載項目と同一であり、それらを照合確認を行なって間違いのないよう記載する。証明書は厚、薄各1枚絞りで、カーボン紙を通して書くこと。

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(e) 証明書の厚紙の方を本紙として整備依頼者に交付する。薄紙の方はその控えとして事業場で保管する。

 

 

 

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