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錆が全面に渡る場合には、適当な大きさの槽に浸漬する。また、刷毛ぬりをしたい場合はシックナー(粘度を高める液)を所定の割合で加え粘度を高めて行う。

?放置時間は常温で約30分間とする。

?放置後清水で十分に洗練して乾燥する。(表面に燐酸皮膜が出来る)

?防錆塗料は少くとも3回塗る。

以上が防錆処理の概略であるが、防錆処理の良否はボンベ自体にとどまらず、いかだ全体に影響する重要な問題であるので、点検整備時には十分な処置を講じなければならない。

(4) 索類、金物類の本体取付部の修理

これら取付部のはがれについては、はがれ部に糊入れして、糊が乾いてから接着修理する。

破損したものは剥して、新しいものを接着する。剥す作業は溶剤をつけた竹ベラを、接着部に徐々に差込みながら剥してゆくが、無理をするとゴム面を痛めるので慎重に行なうこと。接着後打粉をし、10時間経過後点検する。ただし、重要部分まで影響するような修理はメーカーで行うのを原則とする。

(a) 補助空気弁の蓋の取付ひも、パッキング、押ボタン等の不良は、その部分だけ交換すればよい。パッキングは締め過ぎないように注意すること。

(b) 安全弁の作動不良による新春、および取り付け座のはがれはS.Sで行なって良い。

(c) 表示の不明瞭なところは補修すること。

(d) 不還弁取り付け座のパッチのはがれ、小修理としてS.Sで行なって良い。

(e) 修理変換した部品類は必ず記録しておくこと。

(5) 艤装品の修理

点検の結果軽度の損傷で簡単に修理できるものは手直しをしてもよいが、原則として不良品(有効期限の切れたもの、変質劣化したもの、破損したもの、部品の欠除したもの)は新品と換する。機能に影響なくそのまま使えるものは整備、手入れし、欠品は補充して員数をそろえる。規定の艤装品の損傷に対しては次の処置をとること。

(a) 艤装品袋でゴム布を貼り合せて作ったものはゴム布修理法により、縫製のものは縫製加工法によりそれぞれ修理する。

(b) 押圧による変形損傷したもので、反対側から押圧して簡単に復元出来ないもの、性能に影響するものは新換する。

(c) 発錆、腐食に対しては(3)の金属部の手入れに準ずる。

(d) つなぎひもの欠如は補充、ひもの損傷しているものは、同一品で新換する。

(e) 配線等の断線は半田付けし、線自体が不良のものは新換する。

(f) 詰物、当て物が不良または効果のない時は適当なものに変換する。

(g) 艤装品の不良についてはその原因を確かめ、個々のメーカーに報告して以後の改善の参考に資すること。

(h) 修理したものは必ず記録に残すこと。

 

 

 

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