?75kg以上の体重の人間が、下部気室と床気室の接合部より約30cm離れた床気室の周囲を歩行または這って一周した後、上下部主気室、床気室、天幕(乙種いかだを除く)の接合部及びその周辺を手持ち灯等で照らし、目視及び手触でずれ、はがれ等の有無を全周について確認する。
?床気室に天幕支柱が取り付けられている場合は、主気室の空気を抜いて、取付け部の接合部及びその周辺を目視及び手触でずれ、はがれ等の有無を確認する。
?ずれ、はがれ等が容易に拡大するものは不合格とする。ずれ、はがれ等が容易に拡大しがたいものは、修理基準に照らして修理する。
(b)進水装置用いかだ(製造後年数に関係なく2回目毎の整備の時期に行う)
(イ) 主気室をボンベの作動又はコンプレッサの圧縮空気により安全弁が開放するまで膨脹させ、閉止を確認した後、安全弁を閉止する。
なお、コンプレッサの圧縮空気によりいかだを膨脹させる場合は、隔膜により内外主気室に分離されているいかだは、内圧を均等にすること。
(ロ) 床気室の上にいかだの定員(1人当たり75kg)及びガスボンベ、艤装品の合計質量の1.1倍に相当する荷重を均等にかける。
(ハ) いかだの吊索をホイスト又はチェーンブロックでつり上げ5分間放置する。このとき、いかだは全体が床面に接していないこと。
(ニ) 上下部主気室、床気室、天幕の接合部及びその周辺を手持ち灯等で照らし、目視及び手触でずれ、はがれ等の有無を全周について確認する。ずれ、はがれ等の発生している個所はマークしておくこと。
(ホ) 上下部主気室、床気室、天幕の接合部及びその周辺を目視及び手触でずれ、はがれ等の有無を確認する。
(ヘ) 床気室上の荷重を取除いて、内外より上下部主気室、床気室、天幕の接合部及びその周辺を目視及び手触でずれ、はがれ等の有無を確認する。
(ト) 吊索は損傷等がなく、今後の使用に十分耐え得る強度を保持しているか確認すること。
(4) 耐圧試験(製造後10年以上経過したいかだのみ)
コンプレッサの圧縮空気により、主気室を内圧300mmHg(4,080mmAq)〔乙種の場合は、200mmHg(2,720mmAq)〕に膨脹させ、5分間放置した後、接着部のずれ、はがれ、局部膨脹、著しい圧力低下等の異常の有無を確認する。異常がある場合は、修理せず不合格とする。
(安全弁付きいかだの場合は、安全弁を閉止しておくこと。)
なお、試験後の圧力を測定する必要はない。
(5) 漏洩試験
実ガス膨脹試験を行ったいかだは、ガス充気装置付近にドライアイスの残留がないことを確認する。また、耐圧試験を行ったいかだは、補助空気弁を開放し、1時間以上放置する。(イ) コンプレッサの圧縮空気により膨脹させ、主気室の内圧を130mmHg(1,768mmAq)、床気室の内圧を20mmHg(272mmAq)に調整し、約30分間放置する。(実ガス膨脹試験を行ったいかだの場合は、主気室の内圧を調整する。)