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さらに塩害土壌には3種類の異なった性質を持つ問題土壌が存在するため、各土壌の性質に適した改良方法を実施しなければならない。除塩は除塩に必要な水量を正確に算出しなければならない。塩類土壌では水で洗脱を行う物理的な改良がそのすべてであるが、ナトリウム性土壌および塩類-ナトリウム土壌では化学的な改良法と組み合わせて実施されなければならない。

塩類土壌の改良には根圏域からの塩類の除去は潅漑水による洗脱による方法が最も有効な方法であるが、大量の水を必要とする。この場合、潅漑水の下方浸透が速やかに行われなければならない。しかし、インダス平野の大部分を占めるEntisolおよびAridisolにはArgillic層と呼ばれる粘土の集積層を持つ土壌も存在することから、粘土層の破砕、暗きょ、明きょの設置が必要である。もし排水設備がない場合には大量の水の添加は地下水位を上昇させ、表層土壊への塩類の集積を招く。

ナトリウム性および塩類-ナトリウム土壌の改良は排水設備および大量の潅漑水の使用は前述の塩類土壌と同様であるが、硫酸、塩酸、石膏、イオウ等の化学薬品の併用により改良効果は飛躍的に向上する。この化学処理の基本は土壌コロイドに吸着した交換性ナトリウムのカルシウムによる交換と交換されたナトリウムおよび炭酸塩をすべて硫酸ナトリウムとして洗脱する事である(図4参照)。また、硫酸、塩酸の添加は炭酸塩を解離させるとともに土壌中に存在するCaCO3よリカルシウムを遊離させ、ナトリウムと交換させる方法である。イオウ添加の場合も土壌中で酸化されると硫酸を生成するため、硫酸の施用と同様な効果が得られる。この結果、土壌のPHは低下しコロイドは凝固する。さらに土壌物理性は大きな孔隙が発達し透水性が増加することにより改善される。

また、中程度以下の塩害地の改良には時間を要するが、植物を用いた除塩も有効であると考えられる。特にメイズ、ミレット、ソルガムのような深根性作物は除塩だけでなく土壌物理性の改善にも効果が期待できる。さらに塩害土壌のような無機質過多の土壌では生物的な関与は少ないと考えられがちであるが、藍藻類の生育は旺盛であり、特にAnabaena ssp.は塩害土壌に普遍的に認められる。また、Anabaena ssp.の特徴は高い窒素固定能力有することであり、耐塩植

 

 

 

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