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なエネルギーを上回ったときに氷丘脈の突破が完了すると考えると、突入時の速度でラミングを繰り返して氷丘脈を突破するために必要な理論的なラミング回数は次のように与えられる。

 

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ここに、及びは、それぞれ、船体の質量及び付加質量係数である。また、ここではプロペラスラストの影響については考慮していない。

氷丘脈中での抵抗試験結果をもとに、式 (2.2) を用いて必要ラミング回数を計算した結果を表 2.1 に示す。なお、この計算にあたって付加質量係数の値としてはを仮定した。表には突入速度が 0.389 m/s(実船 5 kn 相当)の時に氷丘脈を突破するのに必要なラミングの回数は、突入速度が 0.234 m/s(同 3 kn 相当)の場合の半数程度にまで減少することが示されている。式 (2.2) の形式によるラミング回数の推定の妥当性については、氷海水槽においてラミング状態を再現し、これらから得られるラミング回数と式 (2.2) によるものとを比較した結果がある。これによれば、小規模な氷丘脈の場合には両者の間には比較的良い相関があるものの、大規模な氷丘脈の場合は、式 (2.2) は必要ラミング回数を過小評価する傾向にあることが示されている。

 

 

 

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