(3) 自航要素及び伝達馬力
自航試験より求められた自航要素ηR、1-t、1-wを図2.15に示す。これらの結果を用いて平水中所用馬力(DHP)を推定した。馬力推定法は一般に良く用いられる解析的手法であり、その概要を以下に示す。
・抵抗試験結果を三次元外挿法を用いて解析した。
・摩擦抵抗曲線はSchoenherr lineを用いた。
・形状影響係数は低速接線法を用いて決定した。
・?CFは満載状態で0.00016、バラスト状態で0.00026とした。
・風圧抵抗は考慮しない。
・伴流修正係数ε=(1-wS)/(1-WT)は満載状態で1.113、バラスト状態で1.231とした。
(矢崎チャートによる)
本手法による実船馬力の推定結果を図2.16に示す。 常用出力(NSO=21,740 PS)はシーマージン15%を見込んでいるので、出力18,904 PSにおける船速16.4 knotsが航海速力となった。シーマージンを考えない場合は表2.19に示す航海速力となる。