4.6 課題
本年度の調査で以下の事項が不明確であり今後ロシア、カナダとの調整が必要である。
(1) 契約形態について
FEDNAVは6月の調整時には、本実船試験に対するリスクが判断できないことからTime Charter を適用することを前提としている。この場合、航海が25日を超す場合、4章で積算したコストに対して一日当たり$25,000(約3百万円)の追加支払いが必要となる。ハンブルグ〜横浜間のVoyage Charter とし遅れによるリスクを回避することが予算を確定するうえで好ましい。氷況、砕氷船のエスコート形態などFEDNAVとしてリスクを判断する材料が揃えば、Voyage Charterとしての一括契約の可能性も僅かながらある。Voyage Charterとしての契約が本プロジェクトの必須条件であれば、試験計画がある程度詰まってきた段階で再度の交渉が必要である。
(2) 保険について
具体的な実船試験の条件をUNDERWRITERに対して提示し、マーケットにて保険価格が決定される。現時点の計画段階ではマーケットにかけることができないので推定は困難である。計画書が固まって時点でリスク分析の参考として、以下の文書を保険会社に対して提示する必要がある。
航路計画:通過日程と通過航路
氷況の歴史的統計データ:予定航路に沿った氷況の統計データの提示
砕氷船の支援計画:実施時期の砕氷船配置、配置予定の砕氷船の船名、要目、航路氷況の入手方法、損傷を被った場合の修理港など。