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3.3.3 試験方法

(1) 試験水槽と模型氷

各試験水の諸元及び模型氷等の特徴を表3.3.4、表3.3.5に示す。

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(2) 氷中抵抗試験

模型船を検力計を介して曳引車に取り付け一定速度で曳航し、模型船の抵抗及び運動を計測した。運動はsurge, yaw、swayを拘束し、heave, roll, pitchを自由とした。

(3) 氷中自航試験

模型船はモデルポイントで自航させた。プロペラ回転数を一定にし、曳引車速度を微調する方式で実施した。運動はyaw、swayを拘束し、heave, roll, pitch, surgeを自由とした。

(4) 氷中氷丘脈抵抗試験

水槽内に成作した模型氷丘脈中を一定速度で模型船を曳航し、その時の抵抗、船体運動等を計測した。模型船は、抵抗ロッド及びガイドロッドを介して計測台車に取り付けられた。模型の運動は、pitching、rolling 及び heaving は自由とし、surging、yawing 及び swaying 方向は拘束した。

氷丘脈は積層法により製作した。実験に供した氷丘脈の断面形状の概略を図3.3.1に示す。積層法による氷丘脈は、幅の異なる氷板を母氷板から切り出し、これらを幅の順番に母氷板下面に逆ピラミッド状に積層させる手法により形成された氷丘脈である。今回の模型実験では、図3.3.1に示した A、B、C、D の4種類の氷丘脈について実験を行った。これら4種類の氷丘脈は、積層数は異なるが、側面の傾斜角が 10 度程度となる、相似な断面形状を有する氷丘脈である。各実験における氷丘脈の長さ及び最大厚さを表3.3.6 に示す。

 

 

 

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