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(1)コンテナ貨物

従来航路を航行する近年のコンテナ船は、23〜25 knotsの速力を有しており、Suez運河経由で横浜-ハンブルク間(約12,000 NM)を直行する場合には約3週間で航海することができる。一方NSRについては、その航海距離は約7,600 NMと短縮されるが、航路全体の約60%を占める氷海での速力と開水中での速力の格差は非常に大きい。氷海域での速力に関しては、平成5年度北極海航路開発調査研究事業報告書(文献3.2.2)にノリリスク型船舶(約20,000DWT)が75,000PSの砕氷船に先導されて、Murmansk〜Petropavrovsk-Kamchatskii間を航行する場合の平均速力が示されている。なお、この間の航海距離は4,500NMと推定される。表3.2.1にその平均速力を示す。この速力がエスコート砕氷船の速力により決まるものと考えると、エスコートされる側はどのような船種でもこの区間はエスコート砕氷船の速力で航海することになる。また、HamburgとMurmanskの間、及びPetropavrovsk-Kamchatskiiと横浜の間は通年を通して開水中の速力を維持できるものと仮定した。表3.2.2に開水中速力を23、24、25knotsとした場合のHamburg-横浜間の月別平均航海日数の概算結果を示す。

 

 

 

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