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ことがある。

海洋投棄や洋上からのゴミの投棄は禁止されているが、陸域からの流入は続いている。「ゴミを出さない」「出したゴミを回収する」ことが基本であり、捨てられたゴミおよび漁具・漁網の回収や清掃事業の推進、浮遊ゴミ・浮遊プラスチックおよび海底に沈殿したゴミの回収の推進が望まれる。

また、ゴミを捨てないようにするためのマナーの向上や、分解性プラスチックの開発も有効と考えられる。

 

(5) 地球温暖化による海洋環境への影響

温暖化に伴う海面上昇に関する研究には4つのレベルがあり、それぞれのレベルにおいて研究の推進が必要とされている。

温暖化に伴う海面上昇の一次影響研究においては、精密な温暖化シミュレーションモデルと地域的な海面上昇予測が必要である。海面上昇によって生じる影響(二次影響)レベルでは、海面上昇に伴う物理システム、生物システム、社会システムの検討評価が望まれる。また、国際的には途上国を対象として、海面上昇の影響に対して脆弱な地域におけるケーススタディーの推進や、海面上昇への対応戦略・対応策の策定が求められる。

 

 

 

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