Appendix
海外調査報告
会議名
第15回国際磁石技術会議
(The 15th International Conference of Magnet Technology)
開催日
平成9年10月20日(月)〜24日(金)
開催場所
中華人民共和国 北京市
参加者
玉眞 洋(シップ・アンド・オーシャン財団)
1. 調査の概要
2年毎に開催される本会議はここ2年間の超電導磁石技術の進展を総括する会議であり、19カ国から454名が参加し、基調講演8件のほか、ポスター・セッション374件、オーラル・セッション109件の発表が行われた(いずれも会議資料による)。加速器、核融合、電力貯蔵、高磁場マグネット、高温超電導材料などの研究発表が多く、すぐに実用化につながるような目新しい発表はなかった。
日本からは約130名が参加し、地元中国に次ぐ参加者となった。そのほか、米国45名、スイス39名、ドイツ18名、フランス17名、韓国・ロシア各15名、イタリア11名などの参加があった。中でも目立つのはスイスからの39名であるが、主に加速器関係者である。また、日本からの参加者は、高エネルギー加速器研究機構、日本原子力研究所などの研究機関や大学関係者が多く、メーカーからの参加者は比較的少なかった。
以下、主な内容について報告する。
2. 本事業関係
(1) Nb3Sn巻線技術の開発
高エネルギー加速器研究機構と共同で実施している「Nb3Sn巻線技術の開発」の成果が、高エネ研の和気正芳助教授から"Nb3Sn Insertion Coils for the Magnet Development"
という題で発表された。
(2) 永久電流スイッチの開発
鉄道総合技術研究所と共同で開発した3kA永久電流スイッチの成果が、鉄道総研
根本薫主任研究員から"Nb3Sn Persistent Current Switch with a Current Capacity of 3kA"
という題で、ポスターセッションにおいて展示・発表された。