求められる吸着能の3.3〜4.4cm3 /cm3-catは数値上、充分実用に耐えうる吸着量である。しかしながら、実用化を考えるとハニカム触媒とする必要があり、共存ガスによる吸着阻害も考えられるため、吸着量の増大が必要であると考えられる。その程度については時節で試算した。特にディーゼル排ガスへの適用を考慮した場合、H2O、SOxへの耐性のある材料の検討が不可欠である。
(3)共存ガスによる吸着阻害の程度の見積もり
そこで、次に共存ガス、特に水の共存による吸着阻害の程度を試算した。岩本らの結果ではCu-ZSM-5の共存水蒸気の阻害については検討していないが、荒井らはBa-Cu-O、MnOx-ZrO2についてそれぞれ2%および10%の共存H2O存在下で40%のNO除去率が維持できることを示している。
これらの実験データから、Cu-ZSM-5およびBa-Cu-Oが水により吸着が阻害さ