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3)DNVにおける研究開発

 

?研究開発の目的と予算

研究開発の主な目的は、船級分野で先導的立場を取ることと、製品・サービスの持続的な開発を行うことの2つであるが、技術・製品本部の役割は、そのような目的のもとに研究者により作成されたプロポーザルとニーズとを合致させること、ということもできる。

研究開発費は1997年で約38億円であり、事業収入の約7%に達するが、得られた収益をすべて研究開発に投じるというのが基本方針である。また、研究開発費の約50%は海事関連向けであるが、これはノルウェー研究審議会の予算の約2倍に相当する。

 

?研究開発スタッフ

前述したように、DNVの研究開発を管理しているのは技術・製品本部であるが、同本部の人員は全体で約600人であり、これらの役割別構成は表5-2-14に示すとおりである。研究開発スタッフは、約110人である。

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?研究開発内容

DNVにおける研究開発は、内容的に次の4つに分けられる。

 

(a)短期的研究開発

新しい技術を使って、既存のサービスの効率化や品質向上を図ることを目標する研究開発で、基本的にサービスを担当した人間が研究開発テーマを決めて実施する。主に、既存のルール、教育、製品、サービスのメンテナンス、改善を行っている。

 

(b)長期的研究開発

将来の新製品・新サービスの開発手法・ツール作りや、知識の基盤作りを行う研究開発で、主要な研究開発分野は以下のとおりである。

・リスク/信頼性評価手法

・環境技術

・船舶、オフショア関連流体力学

・材料技術

・構造技術、及びエンジニアリング・ツール

・情報システム、及び事業化モデル

 

 

 

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