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(3) ノルウェー

「(1)欧州」では、EUを中心とした欧州全体の情報化動向を紹介したが、ここではノルウェー独自の情報化動向を紹介する。

ノルウェーでは、旧式船舶、多国籍船員、管理機能の分散に加え、今後予想される質の高い船員不足などの打開のため、海運業者が、舶用業者、船級協会、関連部局と緊密な共同体制を確立し、海運業の新経営概念と情報システムを開発することによって、競争力の強化を目指している。

この取り組みは「Information Technology in Ship Operation Programme」と呼ばれている。このプログラムはいくつかのプロジェクトにより構成されているが、ここでは特に3プロジェクト(Demonstrator Project、Improved Ship Operation、Optimal Maintenance and Spare Parts Requirements)を取り上げ、活動概況を解説する。

 

1) Demonstrator Project

Hoegh Fleet Services AS は、日本の三井造船で1996年12月と1997年9月竣工の2隻のオープンハッチタイプばら積み運搬船を建造した(船名はサガチャレンジャー、ホーグ モルス)。これらの船はガントリークレーンを搭載したオープンハッチのバルク・コンテナ船であるが、”Information technology in ship operation”プログラムのパイロット船でもある。

このプロジェクトは、他のいくつかのプロジェクトが成果として開発した船上システムについて、パイロット船による実証実験と評価を行う。パイロット船のシステム構成を図表I.3.3-4に示す。

なお、このプロジェクトでは、機能的で操作性に富んだシステムを実現するため、舶用業者と緊密に連携しながら進めている。

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