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大型試験片によるモックアップテストの結果を参考に、実際の生産ラインにおける本ロボットシステムの溶接能率を試算した。

能率試算における前提条件を表7.2に示す。標準ワークの板厚は16?、溶接長は20mとし、上進溶接施工のため10mずつの振り分け施工とした。また、平均ギャップを1.5?、平均傾斜角度を10度と見なし、平均溶接速度を毎分18cmと仮定した。

 

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表7.3に標準的な曲がりブロックの片面板継溶接能率の試算結果を示す。

モックアップテストの状況から、現場工事における「レールのセット」、「溶接ロボットの移動・撤去」、「トーチセット」時間を表のように推定した。その結果、溶接長20mの場合の溶接能率(1時間当たりの溶接長)は約8.1m/Hとなり、現状の片面半自動溶接(1.7m/H)の約4.5倍、片面簡易自動溶接(5.3m/H)の約1.5倍である。また、従来の施工法はいずれも1電極1ラン溶接のため、溶接残しの半自動溶接が仕上ステージで必要になるが本溶接ロボットでは不要となる。

 

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