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例が多いこと等が原因であるが、最近は、人工採卵手法の進歩や飼育手法の向上により、種苗量産化へ向けて大きな期待が持たれている。

ニ)ペヘレイ トウゴロウイワシ科。主に中南米に生息し、体長は最大で60cmになる。日本では北海道福島町の吉岡漁業協同組合が1992年から、青函トンネルの湧き水を使用しての養殖を開始したが、埼玉県本庄市の安田漁業が陸上養殖で本格生産している。2年で28cmに育てて出荷する。

ホ)エツ カタクチイワシ科で体長30cm程に成長する。国内では有明海と筑後川だけに生息する珍魚。刺身、焼き物、揚げ物等と用途が広く、酒のさかなに珍重される。

ヘ)チャイロマルハタ 大分県の水族館マリンパレスが稚魚の生産に成功。1尾250円で台湾等に輸出している。クエと同じスズキ目で、体重は40〜50?にもなる。鹿児島県、奄美大島以南に生息、。中華料理のあんかけとして人気がある。

ト)マゴチ 福岡県水産試験場に続いて、冨山県水産試験場(滑川市)も人工孵化に成功(平成8年)。水温21℃で産卵を開始し、23℃で孵化する。マゴチは成魚になると1尾1万円もするという。

チ)ヒメノウオ 北欧・ロシア産の淡水魚コレゴヌス・マレーナ。愛媛県宇摩郡別子山村が自家生産に成功。低温水魚で水温5℃以下の清流でないと産卵・孵化しないという。成魚は体長30〜70cmになる。白身で小骨が少なく、味は淡泊であり、刺身や煮魚、塩焼き、鍋物用と応用範囲は広い。

リ)日本ナマズ 平成7年に千葉県内水面水産試験場が加温養殖技術の開発に成功。アメリカナマズは国内でもすでに養殖されているが、日本ナマズは稚魚のうちに共食いをするため、養殖は難しいとされていた。普通は、体長40cm程度になるまで2〜3年かかるが、新技術により、10ヶ月に短縮できた。てんぷら、あらい用に。1,000円/?。

ヌ)アマイワ アマゴとイワナを掛け合わしたもの。平成8年、兵庫県水産試験場が稚魚生産に成功した。淡水魚で体長20cm程度。病気に強く、味も美味という。

 

 

 

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