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理的なオブジェクト指向分析の結果としてなされるが、これの C++による物理的な実装方法は様々なものが考えられる。特に、インスタンスの生成と削除、リンクの作成と切断、属性値へのアクセスなどの基本的な仕組みの提供はオントロジの実装には不可欠であるにもかかわらず機械的で手間がかかり、また、統一した実装方針の下に提供しないと後の拡張性やメンテナンスの効率を著しく下げることになる。

GPMEにおけるCFLやEFLは、その論理表現が OntoEditorで定義され、OntoEditor からソースコードを生成する仕組みを取っている。OntoEditor上でクラスやクラス間の関係を論理的なレベルで記述すれば、生成されたソースコードには自動的にインスタンスの生成、削除、リンクの作成と削除、属性のアクセスメソッド、属性値のチェックメソッドなどが付加される。こうして、EFLを構築しようとするユーザーは、最も本質的で人間の能力を必要とするユーザー定義メソッドの内部処理記述に専念することができる。

(3) BFL

BFLは、CFLやEFLの実装に便利な機能を提供するクラスライブラリである。GPMEでは、文字列、集合、日付、時刻、幾何形状などを表現するクラスが C++で実装されて提供される。これら特定のオントロジに依存するものではないが、どのようなオントロジを実装するにしても、常に必要とされる機能をあらかじめクラスライブラリとして提供することで、オントロジ実装の効率を上げることができる。

GPMEでは、表4.1-2及び図4.1-3に示すクラス群をBFLとして提供している。

 

 

 

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