日本財団 図書館


4.1.2 GPMEフレームライブラリ

GPME におけるフレームライブラリは、次の3種類に分けられる。

・ Common Frame Library(CFL)

・ Extended Frame Library(EFL)

・ Basic Frame Library(BFL)

(1) CFL

CFL(及びEFL)は、PMの論理表現であるオントロジを、実際のソフトウェアとしてオブジェクト指向言語C++で実装したクラスライブラリである。

CFLは、組立産業のコモンオントロジ、すなわち、組立産業のPMに共通な抽象度の高いレベルの情報をモデル化してC++で実装したクラスライブラリである。

GPMEのCFLが表現対象とする情報とは、以下のものがある。

・ 構造設計業務の対象となる、製造対象の構成要素である構造部材と、それら構造部材間の依存関係

・ 構造部材決定のための情報である強度設計対象物とその対象物に対して配置される補強材の配置方法

・ 製品を製造するための最小構成単位である部品と、部品間の接続関係や配管の系統情報と配置情報、そして配管部品間の関係

・ 工程設計業務の対象となる部品間の組立手順

・ 日程計画業務の対象となる作業とその管理単位

・ 製造時に使用される生産資源とその管理単位

上記情報がクラスとして、また、各情報間の関係がクラス間の関係としてモデル化され実装されたクラスライブラリがCFLであリ、GPMEのコンポーネントの一つとして提供されている。

対象とする産業あるいは会社の業務内容に応じた個別のオントロジを、このCFLを核として追加実装すれば、目的とするPMの迅速な実装が可能となる。この抽象度の高いCFLを基にして具体的な対象業務固有のオントロジを拡張実装した部分のクラスライブラリがEFLである。

(2) EFL

EFLは、本来GPMEの環境及び提供されるCFLを用いてGPMEのユーザーが作成する部分であるが、GPMEでは、造船業の観点から拡張した造船用のEFL、すなわち、造船業のコモンオントロジとでも言うべきものを実装したEFLがCFLと併せて提供されている。GPMEで提供されているCFLと造船用EFLの具体的な内容は4.1.3に示す。

通常、オントロジの表現は、OMT記法(Object Modeling Technique) などを用いた論

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION