日本財団 図書館

共通ヘッダを読みとばす


Top > 技術 > 海洋工学.船舶工学.兵器 > 成果物情報

知識共有を基盤とした高度造船CIMの開発研究報告書

 事業名 知識共有を基盤とした高度造船CIMの開発研究
 団体名 シップ・アンド・オーシャン財団  


これは、船殻の中央横断面図の設計作業に含まれるトランスリングの基本設計作業に含まれるプロセデュアである。左欄に作業分析によって抽出された各プロセデュアが書かれており、それぞれのプロセデュアごとに、作業の実行に必要な入力情報、アプリケーションが支援できる事項、アプリケーション支援を行うために構造設計 FLが持つべきオントロジをまとめている。それぞれのプロセデュアは、最初に構造を決める設計手順に準じて記載されているが、現実の設計においては、これらの項目について何度も繰り返し検討が行われ、様々な順序でプロセデュアが実行される。

この程度の詳細度で作業単位を抽出すると、人間とコンピューターとの作業分担を具体的に検討することが可能となることが分かった。また、コンピューターが分担する作業の自動化を実現する場合の具体的手順も明確化し易くなる。例えば、「ウェブステイフナで囲まれたパネルの座屈強度を求める」という作業であれば、以下に示すように自動化のための具体的作業手順を定義することが可能になる。

・パネルの外周をFLから検索する

・等価矩形パネルに形状を変換する

・圧縮、せん断応力を公式で求める

更に、表に示す作業手順はPMを構築していく手順を示すものとも考えられ、プロセスモデルとPMを用いた設計作業の支援についての具体的な検討に役立てることができる。

 

3.4.3 まとめ

ここまで述べたように、本年度はプロセスモデルによるエンジニアリング支援について、プロセスモデリング技術やプロセスモデル適用に関する課題等を検討した。その結果、プロセスモデルはモデリングの視点によってワークフロー管理レベル、エンジニアリングレベル及びプロセデュアレベルという3つの大きな階層に分けられることが分かった。

このプロセスモデルを用いた具体的なイメージとして、ワークフロー管理レベルに対応する設計ステージの進捗管理及びエンジニアリングレベルとプロセデュアレベルに対応するPMとプロセスモデルの連携について以下に述べる。

現在の設計ステージの進捗管理に対するニーズは、次の2点に集約される。

・進捗遅れに対して早目に手を打つため、現状の進捗状況を把握したい

・前後工程との接点管理をきちんと実施したい(責任を明確化し前工程の遅れに対して催促する)

設計は情報生成が主な業務であり、その後に続く製造過程が目に見えないので、一般に進捗管理が難しい。また、出図予定日直前に遅れが分かってもすでに手遅れであるので、図面作成の中間状態で進捗具合を見極め、適切な手を打たねばならない。特に、図面の出図が機器発注

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






サイトに関するご意見・ご質問・お問合せ   サイトマップ   個人情報保護

日本財団会長笹川陽平ブログはこちら

日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION



ランキング
注目度とは?
成果物アクセスランキング
759位
(35,650成果物中)

成果物アクセス数
15,243

集計期間:成果物公開〜現在
更新日: 2023年3月18日

関連する他の成果物

1.「知識共有を基盤とした高度造船CIMの開発研究」の報告書
2.船舶設計計算プログラム取扱説明書
  [ 同じカテゴリの成果物 ]


アンケートにご協力
御願いします

この成果物は
お役に立ちましたか?


とても役に立った
まあまあ
普通
いまいち
全く役に立たなかった


この成果物をどのような
目的でご覧になりましたか?


レポート等の作成の
参考資料として
研究の一助として
関係者として参照した
興味があったので
間違って辿り着いただけ


ご意見・ご感想

ここで入力されたご質問・資料請求には、ご回答できません。






その他・お問い合わせ
ご質問は こちら から