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で、プロセスモデルはシステムの参照情報あるいは入力として利用され、プロセス監視情報は制御指令を生成するためにフィードバックされる。

監視されたプロセス情報を利用するもう一つの方向は、図に示すように、学習による長期的なプロセス知識の改良である。監視されたプロセス実行に関する情報の蓄積は、オリジナルのプロセスモデルがどの程度効果的で効率的であるかについて重要な知見を提供する。異なったプロセスモデルに従った作業遂行に関する情報を解析することで、プロセスに関する新しい知識を獲得することができ、既存のプロセスモデルの理解を深めることが可能となる。また、プロセスモデルは学習過程の抽出とプロセスリポジトリの開発に大いに寄与する。

このようなプロセスモデルの一般的なパラダイムに沿って、多数のプロセス関連のアプリケーションシステムが開発され市販されている。これらのシステムの中には、純粋にドキュメント作成だけを対象としてプロセス記述と編集を支援するものから、プロセスモデリングとプロセス実行制御と監視までの機能を提供するシステムまである。また、あるシステムはプロセスリポジトリとしての利用が可能で、新たなプロセス設計のためにプロセス知識にアクセスする効率的なユーザーインタフェースを提供しているものもある。

 

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3.2.2 プロセスモデル適用に関する課題

プロセスモデリングに関しての効果的でまた効率的なオントロジを構築することは、エンジニアリング支援を目的としたプロセス関連アプリケーション開発にとって非常に重要である。プロセスに関するオントロジを構築する当たっては、以下のような課題を念頭に置く必要がある。

 

 

 

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