自動化されたアクティビティは、その実行のために人間もしくは機械的な資源、時にはその両者を必要とし、これらはそのアクティビティへの参加者(Participants)と呼ばれる。アクティビティは、ある仕事を実行するための非常に細かい作業ステップを記述した手続き(プロセデュア)の場合もある。
エンジニアリング支援の視点からは、プロセスモデルはエンジニアリングプロセスの設計と計画、プロセス実行管理、技術者間の作業調整及びプロセスに関する知識共有を支援するために必要である。
エンジニアリングプロセスの設計は、一連の仕事と、それをだれがどのツールを使用してどのように実行するのかを事前に記述したドキュメントを作成することを目標とする。十分検討され、定義されたプロセスモデルによって、プロセス設計者とプロセス管理者は、キーとなるアクティビティ、必要とされる資源、アクティビティ間の関係を容易に認識することができる。プロセスモデルは、コンピューターによって解釈可能な形で作成することができるので、プロセス管理システムは、このプロセスモデルをその実行管理に容易に適用することができる。更に、プロセスモデルで表現されるプロセス情報は、技術者相互間の協調を支援することができる。技術者は、どの技術者がどの作業の責を負っているのか、だれの作業負荷が高いのか、だれが計画より進んでおり、だれが遅れているのかというエンジニアリングプロセス全体の状況をプロセスモデルを共有することで把握することができる。現在の状況に関するこれらの情報を参照することによって、必要な情報をだれに聞くべきか、仕事をだれに引き渡すべきか、だれが援助を必要としているのかなどについて判断することが可能となる。プロセスモデルは、決まった形式で記述され、コンピューターによって処理可能であるので、異なった部署や企業の間でのプロセス情報と、それに関する知識を共有することが可能となる。
また、プロセスモデルはエンドユーザーの操作レベルの支援を行う際にも重要な役割を果たす。第1に、プロセスモデルは、あるエンジニアリングの目的の達成方法や、あるエンジニア