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を計算する機能が生産管理システムで必要になるが、このリファレンスアーキテクチャにおいて、造船業固有の業務支援サービス機能を集めたDFFに「ブロックの管理物量を算出する」というサービスがCORBA対応の関数として準備され、そのインタフェース仕様が公開されていれば、既存の生産管理システムからこの関数を呼び出すことで、容易にPMから必要な管理物量を得ることが可能となる。

この管理物量を算出する関数も、内部的にはORBを通してPMにアクセスするサービス群であるGFを利用して、管理物量の計算に必要な部品情報をPMから取り出し、管理物量を計算する。管理物量を計算する関数及びPMが、ネットワーク上のどのサーバーに存在するのかは、生産管理システムのアプリケーションが知る必要はない。

また、管理物量を計算するサービスとPMにアクセスするサービスを異なるコンピューターに分散して配置できるので、計算負荷を分散し、ネットワーク上のコンピューター資源を無駄なく利用することが可能となり、結果的にスループットが向上する。

依頼を受けた生産管理の担当者は、検討結果をメールでブロック分割担当者へ連絡するかもしれない。しかし、その担当者がステージ別の生産負荷をグラフ化したものをブロック分割アプリケーションの画面で確認したい場合、生産管理システムの1機能である「ステージ別の生産負荷をグラフ表示する」という関数にラッパーをかぶせ、CORBA対応の関数とすることによって、今度は逆にブロック分割アプリケーションからこの関数を呼び出して、ブロック分割アプリケーションの一つの機能として利用することが可能となる。

このように、ORBに基づくこのリファレンスアーキテクチャは、既存システムとPMに基づいた新しいアプリケーションの連携を可能とし、既存システムという企業の資産を有効活用すると同時に、異なった部署の作業者間の情報交換を実現する。

CORBAに対応したこのシステムアーキテクチャの利点の一つとして、メインフレームからPCまでプラットフォームに依存せずにアプリケーションの連携が可能になる点がある。今まで、異機種コンピューター間の連携、特にPCアプリケーションとEWSやメインフレームとの情報交換を汎用的な形で実現することは難しかった。既に、高機能化されたPCは造船業務のあらゆるステージで個人作業を幅広く支援しており、PC上のソフトウェアからCORBA/DCOMブリッジを介して、このリファレンスアーキテクチャに対応して公開されたサービスを、ネットワークを介して自由に利用可能とすることは、情報の共有化を大きく進展させる。

例えば、PMに格納されているある指定したユニットの艤装品の種類と物量を、PC上の表計算ソフトウェアに取り込んで利用したいとする。「PMから艤装品の種類と物量を得る」という関数が、このリファレンスアーキテクチャのDFFの一つのサービスとして提供されていると、表計算ソフトウェアのスクリプト言語を用いて作業者がこの関数を呼び出す簡単なマクロプログラムを作成して、ネットワーク上のどこかのサーバーに格納されているPMから、指定された情報を検索し加工して、PCへ結果を返答し、表計算ソフトウェアに表示し、情報を加工することが可能となる。

また、システムの運用管理の面からは、CORBAではクライアントとサーバーが形式的に

 

 

 

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