途に適しており、エンドユーザー向けの開発及び運用ツールも揃っているRDBの長所を組み合わせたシステム作りを行う。
(e) インターネット上のセキュリティ対策とアクセス対策
インターネットはユーザー自らの責任においてセキュリティ対策を施さなければならないので、協業の実際の運用に際しては、公開情報の公開可能レベルに関して階層的アクセス管理ができる仕組みが必要である。
(f) バグ対策とリカバリー対策
分散オブジェクト環境上のシステムは、通常複数のコンピューター上でそれぞれ機能コンポーネントが動いていて、互いに情報を交換しながら全体として一つの機能を遂行するので、バグやリカバリーへの対策、特に運用時点でのリモートメンテナンスの対応が必要である。
(g) 文書フォーマットにPDFやHTMLを採用
公開文書をインターネット上の文書ファイルのデファクトスタンダードの文書形式に統一する。
(h) 標準メッセージ交換フォーマットの採用
マルチエージェントシステムを採用し、エージェント間の通信フォーマットを独自に定義するなど、定形化されたフォーマットを用いることで、システムの拡張における柔軟性を追求する。
(2) 本開発研究の実現レベル
以上のような分散オブジェクト環境の実装時の考慮点を勘案したうえで、本開発研究における知識共有環境の実現レベルとして、下記を目標とすることととした。
? PMにアクセスする基本機能であるGPMEファシリティ(GF)については、アクセスに必要な機能及びGPMEで開発された幾何メソッドのうち、アプリケーション構築に必要と思われる幾何メソッドを全て実装する。
? 造船業に固有な機能群であるドメインファンクションファシリティ(DFF)に関しては、拡張されたGPME FLのメソッド群のうち、比較的機能の粒度が大きく、DFFのサービスとして公開するのにふさわしいものを実装する。また、検証を目的として開発されるアプリケーションの実現に必要なサービスは、DFFのサービスとして実現する。
? ACIMリファレンスアーキテクチャに対応した新アプリケーションであるアプリケーション(APP)に関しては、5.で説明する機能検証用アプリケーションを実現する。
? 造船所で稼働中の既存のレガシーアプリケーション(LA)のラッパーとしては、5.で述べるアダプター(双方向変換ソフトウェア)開発に必要なサービス群を実装する。
? ACIM コモンファシリティ(ACF)に関しては、上記の検証用アプリケーションに加