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(ウ) 上位互換性の保証

ソフトウェアコンポーネントが広く流通するためには、改訂に伴う互換性の維持が必要である。DCOMの規定では、コンポーネントの提供者がその内容を改訂する際は、必ず以前のバージョンのものとの互換性を維持するよう義務付けられている。

(エ)マルチメディア情報への対応

CORBA2.0の現規格では音声や動画データを取扱えない。それに対し、COM/DCOMではそれらも含めていわゆるマルチメディア情報の対応がWindows95の発表当初からのキーポイントとなっている。それらの機能はDirectXというAPI(Application Programming Interface)に体系付けられている。

(b) DCOM構成

DCOMに関連する単語としてCOM、OLE、ActiveXなどがあるが、それらの関係を図2.2-1に示す。

 

024-1.gif

 

つまり、従来の単一システム(単一PC)内でクローズしていたオブジェクト間のリンキングアンドエンベディング(埋め込み、ドラッグアンドドロップなど)がOLE技術であり、そのOLEをシステム的に支えているのがCOMである。最近のインターネットの普及に伴い、OLEをインターネット対応まで拡張したのがActiveXである。同じく、単一システム内でのオブジェクト環境構築のインフラストラクチャであるCOMを、分散環境(単一システムの対称)に対応させたのがDCOMである。DCOMの構成要素は以下の4つである。

・オートメーション:DCOMのメソッドインタフェースの基本はバイナリーインタフェ

 

 

 

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